過疎地域と小売店を スマート物流で繋ぐ 地域密着型システム連携を含めた実証実験を実施

隼Lab.を拠点に、企業・行政・金融機関、そして地域が一体となって持続可能な未来の田舎づくりに取り組む「八頭 未来の田舎プロジェクト」では、2023年3月20日、陸上輸送とドローン配送を連結する新スマート物流 SkyHub ®のシステムと、地域に根差した物流・デリバリー「Bird」を組み合わせた共同配送による実証実験を行いました。地域が抱える課題に対して、ドローン活用の買物代行・災害輸送・フード配送を想定し、各社と連携して実施しています。

八頭町と㈱シーセブンハヤブサ及び㈱鳥取銀行が推進する「八頭未来の田舎プロジェクト」にて、今回の実証実験に取り組んだのは、セイノーHDグループで宅配サービスを通じて買い物弱者の解決を目指すココネット株式会社(東京都中央区)、物流特化型ドローンの社会実装に取り組む株式会社NEXT DELIVERY(山梨県小菅村)、地域密着型の生活プラットフォーム「Bird」を展開する株式会社アクシス(鳥取県鳥取市)です。

実施エリアの店舗とシステム連携する地元企業と、陸送及びSkyHub ®のネット注文アプリの部分での連携・共同配送は初めての試みであり、実証実験後に、より実現可能な物流網のスキーム化を目指して行われています。

「トリメシ」で注文されたカフェのメニューを専用の箱に入れ、ドローンに積込むバーディ(配送員)
配送拠点「隼lab.」から「ローストビーフサンド」「フルーツポンチソーダ」の配送に飛び立つドローン
「トリスト」で注文したサンマートの商品をバーディが陸送し、ドローンに積み替え「共生の里 しこべの家」に到着

今回は、①局地災害を想定した支援物資輸送②フードデリバリーとの共同配送③買い物代行④道の駅との拠点間相互輸送の4回の実証実験が行われ、③では商品を注文すると配送員が店舗で品物を受け取り、物流拠点・ドローン離陸場所の隼Lab.に陸送。物流・システム面全体での運用オペレーションの検証を行い、実装に向けた課題の検証や今後にむけた課題の整理等を実施しています。

全国各地における過疎化、高齢化が進展し、運転免許証返納も進む中において、公共交通が不十分な地域における生活者が必要な品を受け取るまでの最後の区間=”ラストワンマイル”の問題は、八頭町でも直近の課題となっています。最新のテクノロジーと地域密着型のシステムの運用を掛け合わせ、持続可能で利便性の高いサービスの確保に向けて今後も実証を続けていきます。