ドローン配送による地域課題解決に向けた実証実験を実施

隼Lab.を拠点に、企業・行政・金融機関、そして地域が一体となって持続可能な未来の田舎づくりに取り組む「八頭 未来の田舎プロジェクト」では、鳥取県初となる「ドローン配送」の実証実験を2021年11月25日(木)に実施しました。

​実証実験第一弾として取り組んだのは、ドローン配送による災害支援・過疎地域への宅配や配食サービスを想定した飛行実験です。行政と企業が共同で行うドローン配送の実証実験は、鳥取県初となります。

11月25日(木)に行った実証実験では、事前にプログラミングされたドローンが、隼Lab.(八頭町見槻中154-2)と船岡竹林公園(八頭町西谷564-1)の2地点を結ぶ約2.7kmの上空を飛行し、災害支援物資及び弁当を配送しました。ドローンの飛行ルートは、町内を流れる見槻川の上空です。中山間地域である八頭町には、町内の広い範囲に渡って河川が流れています。河川をドローンの飛行ルートとして活用することで、将来的に町内全域にドローンの飛行ルートを確立することを想定しています。

《地域が抱える課題》
◆災害等の緊急時の物資搬送や捜索活動などの支援

近年、地震に加え気候変動による様々な自然災害が頻繁に発生しています、八頭町でも、2018年の7月豪雨をはじめとする記録的豪雨や大型台風、豪雪などにより、土砂崩れや倒木などが発生し、集落が孤立するなどの被害も実際に起きています。特に、自力での避難が困難な高齢者が多い地方では、避難に遅れた人や孤立した集落への物資搬送や捜索活動の手段として、ドローンに期待が寄せられています。

◆中山間地域における宅配・配食サービス
民家が点在する中山間地域では配送にかかる負担が大きく、宅配業者がいつ撤退してもおかしくない状況です。また別の問題として、独居老人や老老介護と呼ばれる状態の高齢者世帯が多い地域では、栄養バランスのよい食事をとるのが難しい人々の健康維持・介護予防における課題もあります。ドローンによる宅配や配食サービスが実現すれば、高齢者だけでなく、様々なサービスが行き届きにくい地域での暮らしがより持続可能なものになります。